派遣業許可要件の基準緩和について平成30年9月から予定

派遣業許可要件の一番クリアが難しい要件に資産要件というものがあります。
簡単にこの要件をお伝えすると純資産額が事業所数に2000万円をかけた金額を上回ること、純資産額が負債総額の7分の1以上あること、事業資金としての現預金が事業所数に1500万円をかけた金額を上回ること、の3つです。そこで、厚生労働省は、この要件の撤廃をしようとしているのです。その背景には、この要件が厳しすぎて届出制の事業所で許可制に移行していない事業所が多いことがあります。7月現在で許可制の事業所数が約2万4千あるのに対し、届け出制は約5万5千だそうです。
届出制の派遣会社は、2018年9月までには、許可制に移行しなければならず、もし、移行ができないとなれば、働いている人が職を失う危険があります。では、資産要件の基準撤廃ですが、地方自体が企業と債務保証や損失補てんの契約を結べば、資産要件を満たさなくてもいいとのことです。
今後、厚労省の動きが気になりますね

派遣業許可

 こんにちは。
特定社会保険労務士の水野裕之と申します。
今日は、派遣業許可についてシェアしたいと思います。
平成27年9月30日から今までの旧派遣業許可は廃止となり、労働者派遣事業の実施を希望するすべての事業主は、厚生労働大臣に「労働者派遣事業」の許可を受けなければなりません。経過措置として平成30年9月29日までの3年間続けて条件付きで行うことができますが、申請から許可取得までおよそ3ヵ月係りますので、来年の6月頃までには、許可の申請をしておかないといけないことになります。私は、派遣業許可及び有料職業紹介事業の許可取得のお手伝いをしておりますのでお気軽にご相談ください。

派遣業及び有料職業紹介業の許可申請について

・労働者派遣事業とは、何でしょうか。
 労働者派遣事業とは、派遣元事業主が自己の雇用する労働者を派遣先の指揮命令を受けて派遣先のために労働を従事させることをいう、と書いてあります。
 ここで重要なのは、「自己の雇用する労働者」というところです。派遣事業は、あくまでも社員として雇用した人を派遣先に派遣するのです。雇用というのは、労働基準法にのっとって働く人を雇うこ
といい、労働時間管理や給与支払い義務、社会保険加入、年次有給休暇、労働災害等の補償責任等を事業所で管理することを意味します。
 また、派遣先と労働者との関係は何かというとあくまでも労働に対する指揮命令関係のみあるということです。「偽装請負」という言葉が、よくマスコミに載っています。今、この偽装請負が問題となっていますが、請負というのは、この指揮命令関係がない場合で労働の結果としての仕事の完成を目的とするものをいいます。あくまでも自社で発注主の仕事を請け負うことをいいますが、「偽装請負」と
いうのは、会社対会社の関係で発注主から労働の指揮命令を受けているにも関わらず、派遣契約を結ばないことです。なぜ、結ばないかというと派遣業を行うためには、労働者派遣事業の許可を国から得る必要があるためです。
「派遣と請負の違い」について詳しく知りたい方は、ブログのhttp://himawaoff.exblog.jp/6009772/
を参考にしてください。
・派遣業ができない業種について
 近日、大手派遣業者が国から業務停止処分がくだりました。これは、派遣業が禁止されている港湾業務への派遣を行っており、指導後も継続して行っていたため悪質性が高いと判断したためです。
簡単に説明すると禁止されている業種として
① 港湾運送業
② 建設業務
③ 警備業務
④ 病院等における
医療関係の業務です。④については、細かい規定がありますが省略させていただきます。
・一般労働者派遣事業と特定労働者派遣事業の違いについて
一般労働者派遣事業・・・特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業のことです。日雇いや臨時、
         登録型などを派遣する事業をいいます。厚生労働大臣の許可が必要なります。
特定労働者派遣事業・・・常用雇用労働者だけを労働者派遣の対象として行います。厚生労働大臣
         の届出が必要です。確かに特定は許可ではなく、届出のみですので取得するのは、
         容易ですが一般労働者派遣事業について財務条件、事務所要件等ハードルが高い
         です。
これは、一般は、日雇いや臨時など社会保険加入義務のない方も派遣ができますのでそれだけ事業所
としての管理能力が耐えられるように国が定めたためです。
詳しくは、許可要件を参考にしてください。
・一般及び特定労働者派遣事業の許可要件について       
一般派遣事業許可要件の許可要件は、次の①~④になります。
① 基準資産額(資産合計額-繰延資産・営業権合計額-負債の総額)
 が、1,000万円以上(ただし、事業所数が複数ある場合は、事業所
 数 × 1,000万円)かつ負債の総額の7分の1以上
② 現金・預金の額が、800万円以上
③ 事業場の場所が20平方メートル以上
④ 派遣元責任者を置くこと(5年以上の社会人としての職歴、1年以上
 の雇用管理責任者としての職歴必要、派遣元責任講習受講が必要、
 他社の役員と兼任は不可)    
①と②は、財務要件といって、許可申請する最新の決算書から要件に該当するかどうか見ます。
例えば、3月末決算で今年の9月に許可申請をするとなると平成18年度の決算書から判断します。
③は、実際に役所の方が現地で確認いたします。また、登録費用実費として収入印紙代の120,000円
と登録免許税として90,000円の合計210,000円かかります。
特定派遣事業許可要件の場合は、比較的緩やかで一般の①②の用件なし、③の用件は、義務ではないが、好ましいとのこと④は必要となります。         
一般の許可を取ろうとされる方が多いのですが、この財務要件とオフィス要件を備えるのはある程度、事業実績を作る必要があるため起業したての会社はハードルが高いように思います。
また、この内容はブログでも http://himawaoff.exblog.jp/6009638/で掲載してあります。
・有料職業紹介事業について                  
 職業紹介とは、簡単に言うと求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいいます。おなじみのハローワークの民間版だと思えばいいでしょう。
ここ最近、この許可を扱っている役所が許可を取りたい事業所でいっぱいです。
 なぜ、この許可を取たい事業所が増えているかというと紹介予定派遣ができるためだと言います。紹介予定派遣というのは、労働者派遣のうち労働者派遣業とこの有料職業紹介事業の双方の許可を受けた事業所が派遣労働者と派遣先の雇用関係のあっせんを行うことです。
 判りやすくいえば、この許可を持つことができれば、派遣した労働者がそのまま派遣先に雇用した場合、職業を斡旋したとして職業紹介を業として扱えるようになるのです。
・有料職業紹介事業と無料職業紹介事業について        
 有料職業紹介事業は、職業紹介に関し手数料又は報酬を受けて行う職業紹介業です。
この場合は、港湾運送及び建設業以外の職業以外で職業につく場合に厚生労働大臣の許可を得ることで事業を行うことができます。無料職業紹介事業は、職業紹介に関していかなる名義でも手数料や報酬を受けないで行う職業紹介事業をいい、厚生労働大臣への届出で行うことができます。
・有料職業紹介事業の許可要件について               
 有料職業紹介事業許可要件の許可要件は、おおまかにいうと次の①~④になります。
① 基準資産額(資産合計額-繰延資産・営業権合計額-負債の総額)
が、
 500万円以上(ただし、事業所数が複数ある場合は、事業所数 × 500万円)         
② 事業資金として個人名義の現金・預金の額が、150万円以上(ただし、
 事業所数から1を引いた数 × 60万円) 
③ 事業場の場所が20平方メートル以上             
④ 職業紹介責任者を置くこと(3年以上の社会人としての職歴、有料職業紹
 介責任講習受講が必要
①と②は、財務要件といって、許可申請する最新の決算書から要件に該当するかどうか見ます。
例えば、3月末決算で今年の9月に許可申請をするとなると平成18年度の決算書から判断します。
③は、実際に役所の方が現地で確認いたします。また、収入印紙代50,000円、登録免許税90,000円の合計140,000円かかります。
・派遣業及び職業紹介事業の許可申請の窓口について
派遣業及び職業紹介事業の許可申請をする際の愛知県での窓口は、こちらになります。
・住所 名古屋市中区栄2丁目3番1号 名古屋広小路ビルジング6階
・窓口部署 愛知労働局 需給調整課
・電話番号 052-219-5587
・ファックス番号 052-219-5589
・ご利用時間 8:30~17:15(12:15~13:00)土日、祝祭日休み

社会保険労務士水野裕之

社会保険労務士水野裕之画像

  • 昭和43年6月27日
    愛知県名古屋市端穂区生まれ
    平成10年8月社会保険労務士として独立。