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2025.12.08

NEWS

内定辞退者に制服代や備品の費用を 請求することは可能でしょうか?

問合せ:採用内定を出していた人が入社日前日、家庭の事情を理由に辞退してきました。
入社に備えて制服や名札などの業務に関するものを準備していたのですが、内定辞退者に対して、それらの費用を請求できるのでしょうか?
また、こういったリスクを避けるためにはど のような対策を行えばよいでしょうか。

結論:原則として、企業側から内定辞退者に対する損害賠償請求が認められるケースは極めて少ないと考えられます。
内定辞退の仕方があまりにも不誠実で企業に損害が実際に生じた場合には、「例外的に」請求できる可能性があります。
もっとも、企業側が請求を行うには、いくつかの要件をすべて満たす必要があり、ハードルは高いとされます。

◆企業側が内定辞退者にその費用を 「損害賠償請求するための要件とは
 企業側が、入社に係る備品や制服などでかかっ た費用の損害賠償請求を行うには、
①実際に損害が発生していること、
②内定辞退との因果関係、
③損害額を客観的に立証できること、といった要 件をすべて満たす必要があります。
請求に応じな い場合は、簡易裁判所での少額訴訟や支払督促の 活用といった方法も考えられます。
ただし、そこ までの労力やや時間に見合うかは疑問です。
加えて、内定承諾書などで一律の違約金やペナルティを定 めることは無効となり得るため、包括的な「実費請求の約束」も慎重な運用が必要です。

◆企業が取るべき対応は 内定辞退を防ぐ施策を講じること
 入社を辞退することは、労働者の職業選択の自由や民法上の解約権にも照らして原則として認められるため、雇用に伴う一定の費用負担は会社側が負うべきリスクと考えられます。
そのうえでの リスク回避策としては、内定承諾書で威圧的な違約金・一律ペナルティは設けず、辞退時の誠実な 、理由説明を求める旨を明記する、費用が発生する前に内定意思を再確認する運用、入社前フォローの強化、どうしても損害を主張する場合は実害・因果関係・金額根拠を整える、といった実務対応が有効です。

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和解の成立: 依頼者の代理人として、和解契約の締結まで行います。
相談業務: 労働問題の相談に乗るだけでなく、法的な知識に基づき、労働者または企業にとって最適な解決策を提案します。

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