サイトロゴ

2025.11.10

NEWS

パワハラ防止措置の義務化から3年 今、見直すべき実務ポイントとは

2020年6月に施行された改正労働施策総合推進法は、2022年4月から中小企業にも適用され、「パワーハラスメント防止措置」が義務化されました。
これにより、すべての企業においてパワハラ対策の体制整備が法的に求められるようになりました。
今回は、義務化から3年が経過した現在、あらためて企業が確認・見直すべきポイントについてお知らせします。

◆パワハラ防止義務とは 「対象となる企業と措置内容」
職場環境の改善と労働者の保護を目的に、改正労働施策総合推進法が2020年6月に施行され、大企業のパワーハラスメント防止措置が義務化されました。
そして、2022年4月からは中小企業にも適用されており、すべての企業が取り組まなければならない制度となっています。
厚生労働省の推計では、職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる
①優越的な関係を背景とした言動であって、
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③労働者の就業環境が害されるもので、
①から③までの3つの要素をすべて満たす行為と定義されています。

厚生労働省の調査によると、パワハラ防連の相談件数は、2020年度は18,363件でしたが、2023年度には62,863件となり、増加傾向にあります。
増加の背景には、2022年に対象を中小企業にも拡大したことや、労働者が相談しやすい環境が整ってきたことなどがあげられます。
ただし、これまで表面化していなかった問題が顕在化してきた可能性もあるので、今一度対策を確認して整備することが必要です。

また、2023年度の職場のハラスメントに関する実態調査によれば、パワハラ予防・解決の取り組みの実施有無については、全体では95.2%の企業が取り組みを実施していますが、従業員規模別にみると、規模が小さいほど実施していない企業割合が増えています。
そして、実施している取り組みについては、相談窓口の設置と周知が86.0%と割合が最も高く、相談窓口担当者が相談内容や状況に応じて適切に対応できるようにするための対応は47.8%と最も低くなっています。

◆形骸化していない? 「運用の見直しも検討しよう」
企業にはパワハラ防止措置として以下の対応が求められていますので、再確認しておきましょう。
1. 事業主の方針などの明確化および周知・啓発
2.相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
 ①相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する相談に対応する担当者を決めておく、相談に対応するための制度を設けるなど
 ②相談窓口担当者が、相談内容や状況に応じ、週切に対応できるようにする
  マニュアルに基づき対応できるようにしておく、相談への対応に関する研修を行うなど
3.職場におけるパワハラに関する事後の迅速かつ適切な対応
4.プライバシーの保護と不利益取り扱いの禁止また、制度導入後に体制を整えた企業でも、次のような問題が生じている場合があり、形酸化していないかの点検と運用の見直しが必要です。
 ・相談窓口は存在するが、対応マニュアルがない
 ・担当者が異動し窓口が事実上不在になっている
 ・初年度に研修を行なったきり、継続していない
 ・相談やや再発防止措置が文書で記録されていない

パワハラ対策は、単なる法令遵守にとどまらず、企業文化の一部ととらえるのがよいでしょう。
若手人材の確保や社内の安心感醸成にもつながるため、定期的な運用見直しは、企業の競争力維持の観点からも重要です。
制度導入から時間が過した今こそ、パワハラ防止措置が実際に機能しているかを見直すことが求められます。
自社の体制や運用に不安がある場合は、専門家に相談し、具体的な改善策を検討することをおすすめします。

ご相談は、お気軽にひまわり社会保険労務士法人へお問合せください。

新着情報一覧へ戻る