2026.02.25
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食事支給の非課税額の見直しについて
令和8年度税制改正において、事業者が使用人等に支給する食事手当に係る非課税限度額の引上げ措置が講じられました。
事業者においては食事の現物支給に関する社内規定を見直す契機にもなるため、給与計算担当者等の皆様方のお役に立つことができれば幸いです。
1 食事支給に係る非課税限度額の見直し
食事支給に係る非課税限度額について、事業者負担額の上限額が月額7,500円(税抜金額)(現行:同3,500円)に引き上げられます。
また、深夜勤務に伴う夜食の現物支給に代えて支給する金銭について、非課税となる1回 の支給限度額についても、650円以下(同)(現行:同300円以下)に引き上げられます。
(1) 食事支給に係る非課税制度の概要
〇原則的な取扱い
事業者が使用人等の給与所得者に支給する食事について、一定の条件を満たせば福利厚生費等として取り扱われ、使用人等に対する現物給与の支給とはならないこととされています。
食事の現物支給が非課税とされるためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
①使用人等が食事の価額の半額以上を負担していること
例:1食700円 (税抜金額)の弁当を現物支給する場合、従業員が350円(同)以上を負担する必要があります。
②事業者の負担額が月額7,500円 (税抜金額)以下であること
例:1カ月間にわたって提供する食事の価額が税抜金額14,000円で、同期間の使用人等の負担額が同7,000円である場合、同期間における事業者の負担額は7,000円(-7,500円以下)であるため、当該事業者の負担額7,000円について、使用人等において給与課税されない(=給与非課税) こととなります。
注意すべきところとして、このような要件を1円でも超えてしまうと「7,500円を超えた金額」ではなく「事業者負担額の全額」が給与として課税されます。
また、現物の食事支給ではなく食事手当等として支給をするとなれば、そうした支給は食事の現物支給にあたらず金銭の支給にあたるとされ、給与課税の対象になります。
そこで食事の現物支給の仕方としては、実務においては、事業者が弁当を注文して使用人等に支給をする、社員食堂で食事を提供する、食事用カード(電子マネー等)やチケットで支給をする等の方法の導入を検討していくことになります。
〇残業や深夜勤務に係る特例的な取扱い
上記の原則的な取扱いとは別に、残業や深夜勤務に係る食事等の支給である場合の特例措置が別途に設けられており、通常勤務における食事の現物支給とは別に、以下のような非課税の特例があります。
この非課税の特例についても、今般の税制改正で非課税限度額の引上げが手当されました。
以下、改正法の成立と施行を前提に、残業や深夜勤務に係る食事の提供に関する非課税限度額の特例 について言及します。
① 残業や宿日直の実施に際して、使用人等に無償で食事の現物支給を提供した場合、当該現物支給額の全額が非課税になります。
② 深夜勤務者(22時~翌5時) への食事代相当額の現金支給について、食事の現物支給が難しい場合に限り、1食650円(税抜金額)(現行: 同300円)までなら、 金銭で支給をしても非課税(給与課税されない)となります。
(2)週用時期
令和8年4月1日以後の食事の支給分から 適用されます。
ご不明な点等ございましたら、ひまわり社会保険労務士法人へお問い合わせください。
